劇団四季ライオンキングを観た話
October 07, 2024
決算が終わってから早くも3ヶ月が経ち、1年の1/4が過ぎてしまいました。時が経つのは本当に早いですね。
今年の3月にはキャンプに行ったのですが、その際、花粉をたくさん吸着させた状態でキャンプ用品を保管してしまい、点検中に季節外れの花粉症を発症してしまいました。今年こそは舌下免疫療法を始めよう!と決意したのですが、導入時に必要な薬の製造が遅れているらしく、約3ヶ月待つ必要があるそうです。どうやら、今年の治療には間に合わず、また花粉シーズンを迎えることになりそうです。
先月、群馬でキャンプをした際、野生の鹿に遭遇しました。写真はそのときのものです。
先月、妻と付き合い始めて10周年の記念として、仕事をお互いに休んで、有明四季劇場で『ライオンキング』を観てきました。正直、大西ライオンの「心配ないさぁ〜!」のイメージしかなかったのですが、一度は『ライオンキング』を観たという「実績解除」のために行ってみた、という感じでした。
観劇前の期待値はかなり低く、正直、全く想像を超えてくるとは思っていませんでした。
しかし、劇が始まって0秒、 「ナーーーーン ツィゴンニャー マバギィー ツィババァーー」 サークル・オブ・ライフの有名なフレーズで、一気に別世界へと引き込まれました。
「えぇ、なんか客席の通路からたくさん動物が出てくる!」 「メスライオンの動きがすごい!完全に四足歩行の動物の動きそのものだ!」 「キリン、でかい!」 「ラフィキよ!その声、力強すぎる…!」
そんな風に、オープニングの『サークル・オブ・ライフ』のシーンだけで、劇の世界に心を持っていかれました。
その後も、草を頭につけた俳優が10人以上いて、サバンナの草原を演じるシーンがありました。草はただの小道具として置くだけでは足りないことが、舞台を観て初めて理解できました。
映像で観ると「なんで草を頭につけて踊ってるんだ?」と笑ってしまうかもしれませんが、実際に生で観ると、その迫力に圧倒され、サバンナの躍動感を出すために「草役」が絶対に必要だということが分かりました。その「草役」のレベルもすごく高かったです。
『ライオンキング』のストーリーはディズニー映画で何度も観ているはずなのに、どのシーンも新鮮で、知っている内容なのにどうしてこんなに感動するのか、理解できませんでした。
「え?なんで感動してるんだ?論理的には説明できないけど、なんか感動している!感動の要素を分解できない!」
エンディングに向けて、音楽も盛り上がり、動物たちもたくさん出てきて最高潮に達した時、視線を感じて気づいてしまいました。 演奏している人が、終劇が近づくにつれて演奏しながら観客の表情をじっと見ているのです。
「これ、絶対こっちが感動しているのを見てるじゃん。この瞬間が、この人たちの人生の生き甲斐じゃないか!」 悔しいけど、私も彼らから得た感動を彼らに伝える表情をしてしまっている。そして、それを見て感動している彼らに、私はさらに感動している。プロフェッショナル、最高!!!
音楽も演出もすべてが最高潮に達して、幕が閉じました。 その後、前列からスタンディングオベーションが始まり、割れんばかりの拍手喝采。カーテンコールも5回くらい続きました。
なんだ、この体験は!!!
終わった後、なぜこんなに感動したのかを冷静に考えたのですが、俳優のレベルの高さはもちろんのこと、舞台演出、音響、緩急など、感動させるためのテクニックが細かく計算され尽くされていたからだと思います。ここでは盛り上がるというポイントで音楽のボリュームを上げ、視覚的な盛り上がりを持ってくる。無数の感動させるための技が散りばめられていたんだと思います。
ということで、劇団四季の『ライオンキング』を観ていない方は、ぜひ一度観てみるべきです。 私は前から4列目のS席で12,000円でしたが、倍くらい払っても納得の感動量でした。
ちなみに、劇団四季のホームページには、
「喜び」と「感動」を日本全国のお客様にお伝えする。そのためにあらゆる努力を尽くすことが、四季のメンバーを貫くモラルなのです。
と記載があります。ミッションやバリューではなく、「モラル」という表現を使っているところに心を打たれました。
圧倒的プロフェッショナルに触れる体験。それが劇団四季です。